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日本ワインとは(産地・品種・ラベルの見分け方)|世界で評価される理由と東京で買える店

更新日: 2026.09.29
日本ワインとは(産地・品種・ラベルの見分け方)|世界で評価される理由と東京で買える店

日本ワインとは、日本で育ったぶどうだけを使い、日本国内で造ったワインのことです。2018年から国のルールで定義され、ラベルに「日本ワイン」と書けるのはこの条件を満たすものだけになりました。

いま日本ワインは、国際コンクールで最高賞を取り、日本固有の品種が世界の品種リストに載り、海外でも名前が知られ始めています。この記事では、日本ワインの定義とラベルの見分け方、主な産地と品種、世界での評価を国税庁などの公的な資料からまとめ、東京で日本ワインを買える・飲める店を紹介します。

「日本ワイン」と「国産ワイン」は違う

国のルール(国税庁「果実酒等の製法品質表示基準」・2018年10月30日から適用)では、ワインを3つに分けています。

呼び方 中身 表ラベルに書けること
日本ワイン 国産ぶどうだけを原料に、日本国内で造ったワイン 「日本ワイン」の表示、条件を満たせば産地・品種・収穫年
国内製造ワイン 日本国内で造ったワイン全体(日本ワインを含む)。輸入した濃縮果汁や輸入ワインを使ったものもここに入る 日本ワイン以外は、濃縮果汁や輸入ワインを使った旨を書く義務がある。地名や品種は書けない
輸入ワイン 海外から輸入したワイン —

※表は横にスクロールできます。国税庁のパンフレット「酒類の表示ルール」にもとづきます。

このルールができる前は、国産ぶどうだけで造ったワインと、輸入濃縮果汁で造ったワインが、どちらも「国産ワイン」と呼ばれていて、ラベルだけでは見分けにくいという問題がありました。実際、国税庁の調査では、国内で造られるワインのうち日本ワインは約3分の1で、残りの多くは輸入濃縮果汁を原料にしています。

ラベルの見分け方——「85%」がキーワード

  • 「日本ワイン」の表示:表ラベルに書けるのは日本ワインだけ。裏の一括表示欄にも「日本ワイン」とあり、原材料は「ぶどう(日本産)」や「ぶどう(山梨県産)」のように書かれます
  • 産地名(例「山梨ワイン」):その地域で収穫したぶどうを85%以上使い、その地域で醸造した場合だけ
  • 品種名(例「甲州」):その品種を85%以上使った場合。2品種なら合計85%以上で、多い順に書く
  • 収穫年(例「2024」):同じ年に収穫したぶどうを85%以上使った場合

つまり、表ラベルに「日本ワイン」と産地・品種・収穫年が並んでいれば、中身がそのとおりであることを国のルールが保証しています。ラベル全般の読み方はワインのラベルの読み方もどうぞ。

主な産地——山梨・長野・北海道・山形

国税庁の最新の調査(2024年4月〜2025年3月・任意回答のアンケート)では、日本ワインの生産量は次のとおりです。全国のワイナリーは519か所あります。

産地 日本ワインの生産量 多く使われる品種 地理的表示(GI)
山梨 3,762kl 甲州(約6割)、マスカット・ベーリーA GI山梨(2013年)
長野 2,981kl コンコード、メルロー、ナイアガラ、シャルドネ GI長野(2021年)
北海道 2,180kl ナイアガラ、ケルナー、ツヴァイゲルト、ピノ・ノワール GI北海道(2018年)
山形 1,062kl マスカット・ベーリーA、デラウェア GI山形(2021年)
岩手 546kl — —
大阪 — デラウェアなどの食用品種 GI大阪(2021年)

※表は横にスクロールできます。国税庁「酒類製造業及び酒類卸売業の概況(令和7年アンケート)」。任意回答の集計なので、年によって大きく変わることがあります。品種は各産地のぶどうの受入量の内訳から。

  • 山梨:山に囲まれた盆地で、梅雨や台風の影響を受けにくく、昼と夜の気温差が大きい。ワイン造りは1870年頃に始まったとされ、甲州の主産地(国内の甲州の9割以上が山梨産)。甲州の辛口は、柑橘系の香りとはつらつとした酸が特徴です
  • 長野:畑の多くが標高500m以上で冷涼、雨も少ない。塩尻の桔梗ヶ原はメルローの産地として知られます
  • 北海道:国内では数少ない、いちばん冷涼な気候区分に入る産地。ドイツ系品種やシャルドネ、ピノ・ノワールに向き、余市・岩見沢・富良野・池田が主な栽培地です
  • 山形:最上川流域の斜面が中心。収穫期でも冷涼で、ぶどう本来の香りと爽やかな酸が残ります
  • 大阪:河内地域(羽曳野・柏原など)が中心。1914年に初めて本格的な醸造所ができた、古い産地です

これら5つの産地の地理的表示(GI)は、EUでも保護されています(山梨と北海道はアメリカでも保護)。

日本ワインの代表品種

  • 甲州(白):日本でいちばん多く使われるワイン用ぶどう(3,567t)。すっきりした酸と柑橘の香り。辛口からオレンジワインまで幅広く造られます
  • マスカット・ベーリーA(赤):赤でいちばん多い品種(2,388t)。新潟の岩の原葡萄園で、川上善兵衛がベーリーとマスカット・ハンブルグを掛け合わせて生んだ日本生まれの品種
  • メルロー・シャルドネ:長野などで栽培が進むヨーロッパ系の品種
  • ナイアガラ・コンコード・デラウェア:食用としてもおなじみのぶどう。香りが華やかで、甘口から辛口まで
  • ツヴァイゲルト・ピノ・ノワール・ケルナー:冷涼な北海道で存在感を増している品種

品種ごとの味の見当はワインのぶどう品種でも整理しています。

日本ワインは世界でどう評価されているか

  • 日本の品種が国際リストに:甲州は2010年、マスカット・ベーリーAは2013年に、OIV(国際ブドウ・ワイン機構)の品種リストに登録されました。日本固有の品種が初めてワイン用ぶどうとして国際的に認められ、ラベルに「Koshu」と書いてEUへ輸出できるようになりました
  • 国際コンクールで最高賞:世界最大級のワインコンクール「デキャンター・ワールド・ワイン・アワード」で、2024年に「登美 甲州 2022」が最高賞のBest in Showを受賞(出品18,143点のうち50点)。日本から出品したワインとして初めてでした。2025年は日本のワインが金賞以上を8つ獲得し(前年は金賞1つ)、うち5つが甲州。審査員からは、甲州の磨き上げが高く評価されています
  • 輸出:国税庁の調査に回答した製造者による日本ワインの輸出は、2024年に203kl・約7億600万円。主な輸出先はアメリカ・中国・香港です(任意回答のアンケートなので、全数ではありません)

東京で日本ワインを買う・飲む

東京にも、ワインの生産・出荷の実績があるワイナリーが8か所あります(国税庁の同じ調査)。醸造所を併設した都市型ワイナリーは東京の都市型ワイナリー6選に、秋の新酒と仕込みは東京のワイナリーの秋と新酒にまとめています。

ここでは、当サイト掲載店のうち日本ワインに特に力を入れている店を紹介します。

  • ザ・セラー虎ノ門本店:都内最大級の約2,500アイテムのうち、日本ワインが約300種。ブルゴーニュと並ぶ重点分野で、テイスティングルームもある
  • 三木酒店(駒込):長野の小布施ワイナリー、山形の高畠ワイナリー、栃木のココ・ファーム、山梨のイケダワイナリーなど、造り手の情報公開が丁寧な日本ワインを揃える街の酒屋。夜22時まで
  • ワインカーヴ藤小西(中野坂上):自然派と日本ワインを軸に300〜400種。店長が月1〜2回産地を訪ねて仕入れ、有料試飲の角打ちで試せる
  • いまでや(清澄白河・錦糸町PARCO):日本酒と国産ワインを厳選し、角打ちで一杯試してから買える
  • WINE SHOP nico 二子玉川店:日本ワインとナチュラルワインを揃え、新着をカウンターで試飲しながら選べる
  • AMEKAZE GREEN SPRINGS TACHIKAWA店(立川):デイリー価格帯の日本ワインが豊富
  • 半田酒店(押上):地下セラーに約2,000本。日本ワインの角打ちイベントも開く

日本ワインが買える店は、日本ワインが買える東京の店でエリア別に、また日本ワインに強い店の一覧からも探せます。

はじめての日本ワインの選び方

  • まずは甲州とマスカット・ベーリーA:日本でいちばん多く使われている白と赤の品種。まずこの2つを飲むと、日本ワインの基準がつかめます
  • ラベルの「日本ワイン」と産地名を見る:山梨・長野・北海道・山形の名前があれば、そのぶどうが85%以上
  • 店で「どこの、何の品種か」を聞く:日本ワインに強い店は、造り手や畑の話まで教えてくれます
  • 新酒の季節に飲み比べる:秋には日本各地のワイナリーから新酒が出ます。同じ時期に解禁されるボジョレー・ヌーヴォーと並べると、品種と土地の違いがよく分かります

あわせて読みたい:日本ワインが買える東京の店 / 東京の都市型ワイナリー6選 / 東京のワイナリーの秋と新酒

※定義・表示ルールは国税庁「酒類の表示ルール」、生産量・品種・輸出は国税庁「酒類製造業及び酒類卸売業の概況(令和7年アンケート)」、地理的表示は国税庁の指定一覧、品種登録は山梨県・日本醸造協会誌の資料、コンクールの結果はサントリーの発表とDecanter誌に基づきます(2026年9月時点)。20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。

造り手を訪ねてみたい方は東京から日帰りで行けるワイナリー79もどうぞ。所要時間と見学の可否をまとめています。

よくある質問

日本ワインとは何ですか?

国産ぶどうだけを原料に、日本国内で造ったワインです。国税庁の表示ルール(2018年10月30日から適用)で定義され、表ラベルに「日本ワイン」と書けるのはこの条件を満たすワインだけです。

「国産ワイン」と「日本ワイン」は何が違いますか?

国内で造ったワイン(国内製造ワイン)には、輸入した濃縮果汁や輸入ワインを原料にしたものも含まれます。そのうち国産ぶどうだけで造ったものが日本ワインです。国税庁の調査では、国内で造られるワインのうち日本ワインは約3分の1です。

日本ワインの主な産地はどこですか?

生産量が多いのは山梨(3,762kl)、長野(2,981kl)、北海道(2,180kl)、山形(1,062kl)です(国税庁・令和7年アンケート)。ワインの地理的表示(GI)は山梨・北海道・山形・大阪・長野の5つが指定されています。

日本ワインの代表的な品種は?

白は甲州(3,567t)、赤はマスカット・ベーリーA(2,388t)が最も多く使われています。甲州は2010年、マスカット・ベーリーAは2013年にOIV(国際ブドウ・ワイン機構)の品種リストに登録されました。

日本ワインは海外で評価されていますか?

2024年のデキャンター・ワールド・ワイン・アワードで「登美 甲州 2022」が日本初の最高賞Best in Showを受賞し、2025年は日本のワインが金賞以上を8つ獲得しました(うち5つが甲州)。5つのGIはEUでも保護されています。

東京で日本ワインを買える店は?

ザ・セラー虎ノ門本店(日本ワイン約300種)、駒込の三木酒店、中野坂上のワインカーヴ藤小西、いまでや(清澄白河・錦糸町)などがあります。都内には醸造所を併設した都市型ワイナリーもあります。